かつて諳んじていた七つの番号に、それぞれ一行の文脈が添えられる。七番目には数字がない——代わりに “Yours”(あなたの)と記し、あなたへ直接呼びかける。目録は、自分がはじめから手紙だったことを認める。
The last seven phone numbers I memorized 1. 555-0140. The house I grew up in. Still the same digits, new family. 2. 555-0117. The diner on the corner, which closed in 2003. I called it to ask if they had pie. 3. 555-0188. My first apartment's landlord. I kept it for a year after moving out in case there was a problem with the security deposit. 4. 555-0172. A dentist I went to once. I never replaced the card. 5. 555-0163. A taxi company. The dispatcher recognized me for about eleven months. 6. 555-0109. A woman who was briefly a friend of a friend. She called me twice before I called her. 7. Yours. I never wrote it down because you said not to, and so I said the digits aloud each night for a week, and then I stopped needing to.
最後に暗記した七つの電話番号 1. 555-0140。育った家。数字はいまも同じで、住んでいるのは別の家族。 2. 555-0117。角のダイナー。二〇〇三年に閉店した。パイはあるかと 訊くために電話をかけた。 3. 555-0188。最初のアパートの大家。敷金に問題があったときのために、 引っ越したあとも一年間覚えていた。 4. 555-0172。一度だけかかった歯医者。カードはついに作り直さなかった。 5. 555-0163。タクシー会社。配車係は十一か月ほど、私の声が分かった。 6. 555-0109。しばらくのあいだ友人の友人だった女の人。私がかけるより 先に、向こうから二度かかってきた。 7. あなたの番号。書きとめなかったのは、書かないでとあなたが言った からで、それで一週間、毎晩その数字を声に出して言い、そのうち 言う必要がなくなった。
七つの項目を読むこと。七番目には番号がない。
役職とモデルの対応は工房の設定で固定されている。想像を担う役は完成済みのポートフォリオを決して見ない。