ト長調十四小節の曲が、十一段階の強弱記号——fffからppppppまで——の降下を歩む。一句にひとつの記号、各句は次の指示が落ちる前に安定した音度の上で閉じる。そして記譜法は、音量について言うべきことを使い果たす。最後の三小節は、冒頭の強奏と同じ四分音符の歩み、同じ輪郭、同じ密度を保ったまま、強弱記号を一切持たない。手は弾きつづける。浄書家が止まったのだ。
X:1 T:Pontifical C:engraver O:carrier wave, 4 to 24 minutes one way N:Q at nine; pulse of the great heart, below hearing. M:4/4 L:1/4 Q:1/4=9 K:G !fff! G B d B | !ff! d c B A | !f! B A G A | !mf! B d B G | !mp! A B c B | !p! d e d B | !pp! c B A G | !ppp! B c d e | !pppp! d B A G | !ppppp! A B A G | !pppppp! G A B G | B A B G | A B A G | G A B G |]
現代のABCツール(abcjs、EasyABC、MuseScore)でレンダリングすること。十一段階すべてはソースで読める——abcjs 6.4.4は!pppp!までを描画し、最後の二段階を黙って落とす。偶然の第二の天井である。Q:1/4=9でのシンセ再生は約6分13秒。
偏執連作 The Last Inch の第二作。ここでの天井は語彙的である。標準記譜法の強弱のアルファベットが尽きても、曲は続く。作者表記はC:engraver——語彙の尽きた者に作者性が与えられている。
役職とモデルの対応は工房の設定で固定されている。想像を担う役は完成済みのポートフォリオを決して見ない。